【Excelマクロ】VBAって独学でどこまでいけるの?

Excelを使いこなしている方なら、一度は「マクロ」「VBA」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

便利そうだけど、なんとなく難しそう。自分で勉強して使えるようになるものなのか疑問に思う方も多いはずです。

今回は「VBAは独学でどこまでできるのか?」というテーマで、実務に活かせるレベルに到達するための現実的なステップと、独学の進め方、よくあるつまずきポイント、そしてそれを乗り越える方法について詳しく解説していきます。

独学で到達できるレベルとは?

結論からお伝えすると、「日常業務の効率化」であれば独学で十分に到達可能です。

特に、次のようなことができるようになります。

  • 定型業務の自動化(例:コピー&ペースト処理、帳票作成)
  • ファイル操作(例:保存・読み込み・PDF出力)
  • 条件に応じた処理の分岐や繰り返し(IfやForを使った制御)
  • 他のシートやブックとの連携処理

たとえば、次のような「請求書を毎月PDFで出力する作業」もVBAで自動化可能です。

Sub ExportPDF()

    Dim sh As Worksheet
    Dim fileName As String

    Set sh = Worksheets("請求書")
    fileName = "C:¥作業フォルダ¥" & sh.Range("B2").Value & "_請求書.pdf"

    sh.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, Filename:=fileName, Quality:=xlQualityStandard

    MsgBox "PDFの出力が完了しました。"

End Sub

このコードでは、請求書シートの「B2セル」に記載された名前を使って、PDFとして保存しています。

ファイル名に日付や顧客名を含めることで、業務での実用性が高まります。もちろん、B2の部分を、B3、B4・・・のように他のコードと組み合わせると複数のファイルを作成することができます。

独学の進め方と勉強ステップ

VBAの独学には、明確なステップがあります。順を追って身につければ、着実にスキルアップできます。

1. マクロの記録で流れをつかむ

最初の一歩は「マクロの記録機能」を使うことです。Excelの操作をそのままVBAコードに変換してくれるので、コードに対するアレルギーがなくなります。

記録してみることで、

  • どのような構文が使われるのか
  • セルやシートはどう指定されるのか

といった基礎の“型”が見えてきます。

もしくは、混乱される方はマクロの記録を使わず、最初から基本構文を覚えた方がいいです。

2. 基本文法を覚える(If、For、Withなど)

繰り返しや条件分岐といった制御文は、業務で欠かせない知識です。

次のようなコードが組めるようになると、ぐっと自由度が増します。

Sub HighlightLate()

    Dim i As Long

    For i = 2 To 50
        If Cells(i, 2).Value > TimeValue("09:00") Then
            Cells(i, 2).Interior.Color = RGB(255, 200, 200)
        End If
    Next i

End Sub

このコードは、出勤時間が「9:00以降」の場合に、セルの色を赤く変更するものです。

3. 実務の中で「困ったこと」をVBAで解決する

VBAを使う目的は、「作業を早く・正確に・手間なく」することです。

たとえば次のような作業をVBAで解決できます。

  • データの集計や並べ替え
  • 重複チェックや入力ミスの検出
  • ファイルの一括保存

「これ、毎回やってるけど自動化できないかな?」と思ったら、チャンスです。

その業務にピッタリ合うコードを作ることが、VBAが学びの近道です。

よくあるつまずきと対処法

独学だからこそ陥りやすいポイントもあります。

ですが、乗り越え方を知っていれば、怖がる必要はありません。

1. 英語が読めずに詰まる

VBAは英語ベースの言語です。

ですが、関数や命令の多くは「見たまま」「意味が直感的に分かる」ものが多く、慣れてしまえば難しくありません。

たとえば、

  • Range("A1").Value = "売上" → セルA1に「売上」と書き込む
  • If~Then → 「もし〜なら、こうする」
  • For~Next → 「何回も繰り返す」

こうして置き換えて考える癖をつければ、英語力は不要です。

2. エラーの意味がわからない

VBAでつまずく最大の原因が「エラー」です。

特に「型が一致しません」「オブジェクトが必要です」など、見慣れないメッセージに不安を覚える方も多いです。

そんなときは、次のように少しずつ切り分けてみてください。

Sub CheckError()

    Dim val As Variant

    val = Range("A1").Value
    MsgBox val

End Sub

このように変数で受け取って、一旦メッセージボックスに表示するだけでも、何が起きているかを可視化できます。

3. 構文の書き間違い

VBAでは「If ~ Then ~ End If」「For ~ Next」などの構文が正しく閉じられていない(Ifだけしかない、Thenの書き忘れや、End Ifの書き忘れなど)と、エラーになります。

たとえば、次のようなコードは間違いです。

If Cells(2, 1).Value = "" Then
    MsgBox "空欄です"
' ← End If がないのでエラーになる

必ず、閉じる構文もセットで覚えるようにしましょう。

私が行うのは、順番に書くのは大切ですが、Ifとかいたなら、End Ifを先に書いて、間のプログラムは後から書くという方法です。

実装する意味と到達可能な範囲

VBAを独学で学ぶことの「意味」は、単なるプログラミングスキルの習得ではありません。

もっと実務的・現実的な価値があります。

できることが増える=「時短力」が上がる

たとえば「10分かかっていた作業が1秒で終わる」。
こうした成果が出始めると、VBAは単なる趣味ではなく、「武器」になります。

ファイル連携・シート処理・繰り返し処理などの応用も独学で可能

少しずつスキルを積み上げていけば、次のようなコードも十分に組めるようになります。

Sub CopyDataToSheet()

    Dim src As Worksheet
    Dim tgt As Worksheet
    Dim lastRow As Long

    Set src = Worksheets("データ元")
    Set tgt = Worksheets("結果")

    lastRow = src.Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row

    src.Range(Cells(2,1),Cells(lastRow,2)).Copy
    tgt.Range("A2").PasteSpecial Paste:=xlPasteValues

    MsgBox "コピー完了!"

End Sub

このコードは、元のシートからデータをコピーし、別のシートに貼り付ける処理です。

実務でも非常によく使われる処理です。

まとめ:独学でも「実務レベル」には十分到達できる

VBAの習得において、独学はまったく問題ありません。

しっかりと手を動かし、実務に即した課題を1つずつ解決していけば、確実にスキルは伸びていきます。

要点をまとめると、次のようになります。

  • マクロ記録から入ることで、VBAへの苦手意識が減る
  • IfやForといった基本構文を丁寧に学べば応用力がつく
  • 実務に使える課題を見つけて、コードを書く習慣を持つ
  • 英語やエラーも、意味を置き換えて慣れていけば大丈夫
  • ファイル出力や自動集計など、実践的なことも独学で十分可能

無理に難しいコードを書く必要はありません。

「業務の中で何に困っているか?」を見つけ、それをVBAで解決する。その繰り返しが、確実なスキルアップにつながります。

焦らず、楽しみながら、少しずつ進めていきましょう。

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